旦那さんのズボンの中

朝、目が覚めたとき、まだ少しだけ早い時間でした。
なんとなく。
ほんとうになんとなく。
となりの布団に寝ている旦那さんの方へ転がってみました。
わたしが近くにいると邪魔らしく、起きたのか寝ぼけているのか分からない感じで、旦那さんは少し不機嫌そうな顔をします。
それでもかまわずにいたら、そのまま向こうを向いてしまって、わたしには背中を向けて丸まってしまいました。
布団の外は寒いし、こういう時間が心地良いって思うのだけど、それは伝わってないみたい。
わたしに背中を向けたままの旦那さんに密着するみたいに、お腹の方へ手を回したのだけど、いっこうに起きる様子もないし、動き出す感じもしないし。
「つまらない」と思ったのだけど、しばらくそのままの姿勢で旦那さんの体温をいただいてました。
少しして旦那さんが起きて、顔だけこっちを向けてわたしを見ました。
「おはよう」
って言うと、まだ眠いみたいな不機嫌そうな顔をして唸ってました。

わたしがいると、ひとり分のスペースが狭くなって邪魔されるから、旦那さんはあまりこういうのが好きではないのかなって思います。
旦那さんは背伸びをするような感じで唸ったあと、わたしに背中を向けてた姿勢を仰向けに変えました。
旦那さんの肩で邪魔にされそうだったので、わたしも諦めて姿勢を変えました。
背中越しにお腹を抱えるようにしてた手を引っ込めて。
そのとき、
なんとなく。
本当になんとなくなのだけど、旦那さんのお腹を撫でるようにしてズボンの方へ手を移してみました。
大きくなってた旦那さんのが、わたしの小指に触れました。
弾力があるみたいでボヨンとしてる感じで。
最初に触れた小指から、薬指、中指って触れる指が増えていきます。
旦那さんの脇のあたりに頭を沈めた感じの姿勢でぴったりくっついて。
わたしの左手は旦那さんのをズボン越しに握りました。
朝だから。
たぶんそれで大きくなってる。
そのまま上下に動かしました。
わたしの手の中で、旦那さんのがちょっと動いているみたいで。
男の人ってココも動かすことできるの？って感じの。。
少し出たり引っ込んだりしてるような感じ。
ズボンの中に手を入れようとして、ゴムのところに指を滑り込ませたとき、旦那さんがこっちを向きました。
顔を見たら目が合って。
キスするのかなって思ったのだけど。
じっとわたしを見たまま。
わたしも見つめたまま、少し時間が経ちました。
旦那さんの胸元に顔を近づけて、ズボンの中に手を入れたら。
さっきのような弾力と硬さのあるのじゃなくて。。
小さくなってました。
それでもって思って手を置いてたのだけど。
旦那さんは背伸びをして布団から出て行ってしまいました。
わたしも、少しの時間だけ布団の中で温まって起き出しました。
旦那さんを送り出して。
なんだか釈然としないっていうかモヤッとした感じで、わたしも仕事に行きました。