ありえない場所の朝

12年とか、13年くらい前って思って数えてみたのだけど。
一年くらいズレているのかも。。。

とりあえず10年以上は前のこと。
もしかしたら、11年とか13年とか、それくらいの誤差。

どっちにしても、体力もあるし、若さいっぱいっていうとき。

きっと何でもできそうな年代ってあると思うのだけど、そういうときのことです。

初めて北アルプスへ連れて行ってもらったときのこと。

何もかもが初めてで、それ以来、2度目は訪れずにいるのだけど、わたしにとっては、今の体を動かすことが好きな元になったような。
そんな気がするようなしないような。

それくらい、日常生活から離れた景色と、経験をしてました。

2泊3日の3日目。
たくさんのひとに混じって朝陽を見て、山から下りていく時間が迫ってくる中で、特に何かをするっていうこともなく、時間を過ごしていました。

連れて行ってくれた夫婦と、その息子さんと。

年の差はあるのに、きっと体力はその3人の方が上で、3日目でも元気に、あちこちを散策していて。
わたしは、そこまでの元気は無くて。
興味も体力もあったけれど、それよりも下りていくのに、たくさん歩くことが分かっていたから、それが心配だし、余計に体力を消耗することもできないと思っていたし。

そんなときに、ぼんやりする時間に付き合ってくれた、息子さん。

誰もいなくなった山小屋の中で、ゴロゴロとしていて。
ほんとうは、そんな時間に、そこでくつろいではいけなかったと思います。
常識的じゃなかったのは、ものすごく承知していて、ただただいけなかったなとは思います。

でも、開放感とか、達成感みたいなものとか。
あとは一緒に過ごして苦労した連帯感とか。

ゴロンとしたところから、手を繋いで、目が合ってキスをして。
目の前の、すぐ近くの唇に、何度も。

キスを繰り返しているうちに、体は近づいて。
手を繋いで顔を寄せ合っていただけだったのに、抱きしめることができるくらいに近く。
繋いでいるのとは別の手が、わたしの胸に触れました。

こういうときは、オシャレをするわけでもないから、下着は柔らかくて、ワイヤーの入っていないもので。。。
黒くて柄の無い地味なものだけど、触れられるには、感触が直接的で。
ぎゅっと握られても、手を差し入れられても、肌には優しくて。

それから、ふたりで敷かれたままの布団をかぶって、いちおう身を隠しました。
その中でモゾモゾとしていたのだから、隠れている意味もなかったと思うけれど。。。

息子さんのお腹から下を撫でると、ズボンの上から硬くなっているのが分かって、チャックを開けて、手を入れて。

息子さんは、わたしのベルトを外して、パンツの中に手を差し入れてて。

声を出すこともできないし、息を荒げることも躊躇われるし。
そういうことをするような場でも無いし、迷惑を掛けることだっていうのも分かっていたと思うけれど、そのときは、もうそういう風になってしまっていて。

大きくなっているのを握ったり。
手のひらで遊ぶようにしたりしながら、刺激されることを感じていました。

「帰ったらまた会う?」

そんなことを話しながら、ふたりでの触り合いの時間は続いて。

それ以上のこともしないし、だからといって、それをやめようともしないで、時間が過ぎていきました。

どういうキッカケで終わりにしたのか覚えていません。
けど、それ以上のことはしないまま、散らかしてしまった布団を、元の通りに直して。
何ごとも無かったかのように外に出ました。

散策していたご夫婦は、わたしたちのことを探しながらも、まだ楽しんでいたみたいで、お互いに顔を見たときに
「楽しかった?十分に見た?」
と聞いてくれました。

2日間掛けて登ってきたのに、帰りは1日で一気に下りていきます。

どこまでも続く感じがして、退屈だし疲れるし・・・
だんだん無口になっていくし。

太陽が傾いて時間が無くなっていくのも分かるし。
そのうち、「バスの最終が何時だから」みたいに急かされて、それに間に合うのかどうかも分からないし。
そもそも距離感が分かっていないから。

不安を煽られながら帰ってきた記憶です。

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