このあいだ、ナカムラさんと会う機会がありました。
いつも話題にしているばかりで、忙しがって、時間が合うこともないし、だんだんと疎遠になっていくような雰囲気しかないのだけれど。
それでも、細々と繋がっているというか。
わたしも、サッと切ろうともしていなくて。
前に会ってから、時間が経ちすぎている気もするのだけれど。
温泉へ行こうっていう話しから、そのお誘いに乗ることにしました。
週末の連休のまえ、予定はどうするのかっていうようなところから、前にも話題にされていたのが温泉旅館だったってこともあって。
そこに行こうっていう感じでした。
でも、急にそんなことを言っても、連休前で混み合うどころか、遠出している人も多い時期だし、案に上がったところのどこを見ても、予約でいっぱいになっているばかりでした。
思ったとおりというか。
そうだろうなっていう感じで。
いくら、前にそういう話題があったっていっても、発想が安易というか、ナカムラさんらしいような気がしました。
結局、日帰りの温泉へ行こうっていういうことになって。
待ち合わせをして。
向かったところは、ちょっと離れたところの温泉地。
温泉旅館もあるし、日帰りの温泉施設もあるし。
でも大きな商業施設は無いような、片田舎というか、自然が近い感じの場所。
わたしも、ナカムラさんも、この温泉のどこへ行くっていうのも決めていなかったのだけど。
「あそこの方がゆっくりできそう」
と言って、ナカムラさんが指さしたのは、温泉があるにはあるけれど。
いかにも。。。という感じの。
温泉がメインなのか、そうじゃないことがメインなのか。。。
という感じ。
わたしが、
「あれ??」
と言っている間にも、車は近づいて、角を曲がって入口を曲がって。
カーテンを潜って。

駐車場の中をノロノロ運転しながら、「どれが良い?」って聞かれても、好みも無いし、温泉に来たつもりだし。
ナカムラさんが、値段と雰囲気を見ながら、わたしが意見を言うこともなく、車は停まりました。
荷物を持って車を降りて、ナカムラさんの後をついて歩いて。
初めて来た落ち着かない感じと、こんなところに来たっていう緊張感と。
ドキドキしたまま、後ろについて部屋に入りました。
部屋は広くて。
窓がなくて照明はオレンジ色で。
音楽が流れてて。
奥にはお風呂があるのだけれど、バスタブは空っぽで、温泉の効能が書いてありました。
こんなところで温泉に入って落ち着くのかなっていうのもあるし、なんだか日帰り温泉の慣れた雰囲気とは違っていて。
のんびりとした感じはぜんぜん無いような。
脱衣のスペースはあるけれど、どちらかというと、脱衣というより洗面台があるという雰囲気。
ひととおり、部屋の中の様子を確認して、どこに何があるのかが分かって。
ナカムラさんが、温泉へ入るように勧めるので、わたしはお風呂にお湯を貯め始めました。
その間、わたしは部屋のソファに座って、ナカムラさんはベッドに腰掛けて。
少し距離がある感じで、話しをしていました。
テレビは、どこのチャンネルを廻しても、そういう雰囲気の物ばかりが出てきて。
普通のチャンネルもあったみたいだけれど、簡単に出てくるのが、そういうものばかり。
いきなり大きな音量で、部屋の中に女性の声が響くのも、とても気まずい感じがするし、ナカムラさんを見れば、ナカムラさんもわたしを見るし。。。
まだお湯が貯まるのには早かったけれど、なんだか手持ち無沙汰で、ナカムラさんを部屋に置いて、先にお風呂に行くことにしました。
ナカムラさんは部屋でベッドに腰掛けたまま。
わたしは服を脱ぐ前に、お風呂場に入ってお湯の温度を確かめてみました。
お湯も貯まってきたところで、ちょうど良かったので、洗面台の方へ戻ったら、ナカムラさんもお風呂場を見に来たところで。
どっちが先に入る?っていう話になりました。
洗面台の前が正しいのかも分からなくて、どこで服を脱ぐのかっていうのもあるし。。。
「どうしましょうか」って漠然としていたら、ナカムラさんは
「一緒に入りましょう」
と言ってきました。
入るのは、そういうことだとしても。
服を脱ぐのは別々でいいと思うし、どっちが先にお風呂場にはいるのかっていうのもあると思って迷っていたのだけれど。
それをそのまま
「どっちが先に入りますか?」
と聞いたら、先に入って良いと譲ってくれました。
それで、わたしが先に入るのなら、ナカムラさんが部屋に戻ると思ったら、そうでもなくて。
そこにいるままだったから、「そこで見られていたら脱げない」って言って。

そうしたら、なぜか、ナカムラさんがそこを退くのではなくて、目隠しをすることになってしまいました。
タオルを巻いて「これなら見えない」っていうくらいの勢いで。
それよりも、いなくなる方が先だと思うのだけど、ノリというか、ナカムラさんの発想力というか。
それで脱ぎにくいのなら、ナカムラさんが手伝ってくれると言い。。。
目隠しをしたままなのに、脱ぐのを手伝うって言うから、なら好きにしたら良いと思って、「どうぞ」って言って。
ナカムラさんを放っておいて、ひとりでサッと入ってしまおうと思ったのだけど、目隠しをしたナカムラさんが壁伝いに、手探りで何かをしようとしていたから、服の裾を持たせてあげました。
「これですよ」っていう感じで。
そうしたら、ぽんぽんという感じで、わたしの腕がそこにあるのを確認していたみたいだから、そのまま見ていて。
ナカムラさんがポンポンしながら、腕を移動して肩の辺りまで。
「ここにこんな風にいる」って分かったのかなっていう。
ナカムラさんは、
「見えないから触るかもしれません」
と言っていたけれど。
とりあえず自分で脱いでしまおうと思って、ナカムラさんは目隠しさせたまま。
上着を脱いで、ズボンを脱ごうとしたところで、ベルトのカチャカチャの音にナカムラさんが気が付きました。
それで、わたしのズボンは自分で下ろすって言ってて、、、
まだ目隠しをしているから、どこにわたしがいてって、ハッキリ分からないのだけど。
ズボンのウェストのところを持たせてあげたら、安心というか喜んでいるというか、そんな雰囲気でした。
手を掛けたまま、スルスルってズボンを下ろして。
わたしは、目隠しのひとにズボンを脱がしてもらうっていう不思議な体験をしてました。
コメント