銀杏の香り

台所のテーブルの上に、たくさんの銀杏が置いてありました。

殻付きで、スーパーのナイロン袋に入って。

しっかり乾燥しているからなのか、あの独特な香りはあまり強くなくて。
袋に顔を近づけて息を吸い込んでみるまで、あまり気が付かない感じでした。

銀杏はあまりたくさん食べるものではないけれど、あの食感と、味がけっこう好きで、特に茶碗蒸しに入っていると、なんだかちょっと得をしている気がするくらいです。

父か母が殻を割るのだと思うけれど、たくさんあって大変そうだし、たぶんわたしがいちばん食べるのだと思うから、自分で割っておこうと思いました。

スーパーのナイロン袋から、紙袋に移して、レンジに入れて。
インターネットで検索をしてみたら、500wで1分ぐらいって書いてあったから、それをそのまま鵜呑みにして。

でも、1回温めただけでは、ただ単に温かくなったっていうぐらいで、殻が割れている様子も無いし、なんだか生っぽい雰囲気でした。

もう一度、やってみて、袋の中で殻が割れる音がして。

これで良いのかな?と思ったけれど、実際、中をのぞいて見ると割れていたのは1つか2つ。

たぶん、温め方が足りないと思って、さらに3分ぐらい。

そしたら、さっきよりもたくさんの割れる音がして。

でも、袋を開けたら、中で破裂のようになっているものもあって、実が殻にくっついてしまっているのとか。。。

これ以上、レンジで加熱をしてはいけないのだと思って、そこからは手で殻を開けてみることにしました。
ヒビが入っていたり、口を開けているものを、力任せに殻を破って、中身を取り出して、薄皮を剥いで。

だんだんと、殻が割れているものが無くなってきて、自分の指の力では取れないものばかりになって。
それから、ペンチを持ってきて、一生懸命挟んでみたら、殻は壊れたけれど、破片が部屋の中のどこかへ飛んでいってしまって。。。
そんなのを何回か繰り返しながら、銀杏の殻をぜんぶ取り除きました。

なかなか時間が掛かって大変だったけれど。
小鉢に移した銀杏の実を、母が見つけて、ちょっと驚いていました。

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